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改築情報

 

1 施設整備に関する動向・状況


 文部科学省は、平成7年1月に発生した阪神・淡路大震災で、学校等の文教施設が避 難所として使用され重要な役割を果たしたことを踏まえ、平成15年7月に「学校施設 耐震化推進指針」を策定し、耐震補強を行う場合の基本的な考え方等についてまとめた。
 これを受けて、江別市は平成15年から市立小中学校の耐震化に取り組んできた。
 平成21年度に耐震診断を行ったところ、江別太小学校の校舎と体育館のすべてで耐震強度が不足していることが判明した。また、一部室内に傾斜が見られるため、平成23年度に基礎の調査を行ったところ、基礎の下に使用されている木杭に建物を支える十分な力がないことが判明した。さらに校舎の老朽化も考慮して、校舎と体育館を改築(建て替え)することとした。
 平成23年3月に発生した東日本大震災は、未曽有の被害をもたらし、文部科学省は公立学校施設の耐震化について、国庫補助の延長を含め平成27年度末までのできるだけ早い時期に完了させるという目標を打ち出しており、早期耐震化に取り組むよう指導を受けている。

 

2 江別太小学校が抱える施設面での課題


 江別太小学校は昭和23年に開校し、昭和40年代の児童数の増加に合わせて、増築を繰り返してきた。現在の校舎は児童用の玄関棟を除いて、昭和40年代から50年代半ばに建てられた建物であるため、大規模改造により機能や教育環境の改善を図ってきたが、施設面では以下のような課題がある。
・教室と廊下で構成された従来型の校舎で、教育課程の変更や諸室の機能変更に対応できない。
・建築当時にはなかった少人数指導による学習、複数学年による学習など多様な学習内容・学習形態に対応できない。
・段差、狭い開口部・通路など、古い施設基準による建物のため、すべての人にやさしい施設に対応していない。
・古い建築基準による建物であり、現在の耐震基準を満たしていない。
・災害時の避難拠点としての機能が備わっていない。
・地球温暖化や省エネルギーに配慮した施設設備となっていない。

 

3  改築への対応


 特色ある教育活動や抱える課題についても検討する必要があるため、学校の協力のもと 教職員、児童等へのアンケートを実施するとともに、協議会で検討を行った。結果は、次 のとおり。
・江別太小学校は合唱団を中心とした、心を合せ歌声が響き合う学校づくりを進めており、音楽教室の充実を求めていることから、合唱クラブや地域のミニコンサートに使用できる施設設備の整備を検討する。
・保護者・地域からは、情報図書館の分館設置要望が強いため、地域に開かれた施設としての分館設置を検討する。
・自治会が求めている災害時の避難拠点としての機能を付加することについても検討する。
・なお、この基本構想で学校の理想的なあり方が完結するものではなく、今後策定される基本設計、実施設計でさらに具体化し、実現の可能性も含めて段階的に施設内容を整理する。

 

4 江別太小学校改築基本構想


 現在の江別太小学校の施設面の課題を解消するために、以下の基本構想に沿った施設を整備する。

(1)多様な学びに対応できる学校づくり

・一斉指導による学習以外に、少人数学習、習熟度別学習、総合学習など、多様な学習内容と学習形態に対応できる空間を整備する。
・児童が主体的に学ぶよう、関心・意欲や探究心を育むために必要な支援ができる施設を整備する。
・特別な支援が必要な児童の教育的ニーズに応じて適切な教育的支援ができる特別支援教室を整備する。

(2)心豊かな人間性を育む学校生活環境づくり

・児童の心身の健康と学校生活における快適性を確保するために、保健衛生、採光、通風、換気などに十分配慮した施設とする。
・障がいの有無を問わず、すべての人にやさしいユニバーサルデザインに配慮した施設を整備する。

(3)安全・安心な学校づくり

・地震に備え十分な耐震性を備えた施設とする。
・不審者の侵入防止等の防犯対策により安全性を確保する。

 

(4)地域と歩む学校づくり

・地域と連携した活動を促進するとともに、生涯学習、学校開放などの地域活動の拠点として施設を整備する。
・災害時の地域防災拠点としての機能を備えた施設として整備する。

 

(5)環境にやさしい学校づくり

・CO2の削減や省エネルギーに配慮した施設を整備し、環境・エネルギー教育に生きた教材として活用する。

 


 

校舎改築に伴う周年事業記念品の移設及び保存について

 本校周年事業関係者各位
                             江別太小学校長 石 黒 隆 一
                             P T A 会 長 松 下 泰 祐

 盛夏の候、皆様におかれましては、益々ご健勝のこととお喜び申し上げます。また、永年にわたり、本校の教育活動にご支援、ご協力を賜り、厚くお礼申しあげます。
 さて、関係者の皆様のお力で設置して戴いた本校の歴史を伝える周年事業の記念品は、できる限り改築校舎に移設保存したいところではございますが、調査の結果、経年変化などの理由から、全てを移設することが困難であることが判明いたしました。そこで、現存する次の記念品を移設し、末永く保存することによって、開校記念事業に託された関係者の皆様のお気持ちを顕彰し、後世に伝えたいと存じます。
*開校40周年記念事業作成 「日 時 計」 移設
*開校50周年記念事業作成 「正  門」  校名石板を移設
 この件につきまして、本来ならば、関係者お一人お一人にご相談しなければならないところではございますが、年数の経過により困難なため、学校便りを通してお知らせさせていただきます。ご理解を賜りますようお願い申し上げます。  (学校だより5号 平成25年7月4日より)